
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。
人生の節目で見直すことで強い家計を作る家計見直し相談を行っています。
さて、今日のテーマは「学資保険ってどう選べばいい?検討するときのポイントとは?」です。
子供の教育費を準備する際、学資保険も選択肢の一つとして検討される方も多いのではないでしょうか。
そこで、今日は学資保険について知っておきたい4つのことについて話していきたいと思います。
もくじ
子供の教育費一体いくらかかるの?
さて、まずは学資保険の話をする前に、子供の教育費が一体いくらかかるのかを見ていきたいと思います。
私立か公立かでも大きく変わってくるので、分かりやすいように一覧にしました。
(文部科学省「子供の学習費調査」(平成30年度)/ 日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査」参照」

*見やすいように、千円以下は四捨五入しております。
こうしてみると、大学の学費が特に高額なのが分かります。
現役合格した場合、18歳で入学することになりますので、その時までにまとまった資金の準備をしておく必要がありそうです。
では、そのために学資保険は入っておくべきなのでしょうか?
学資保険とは?
学資保険にはどういった特徴があるのでしょうか?
学資保険は、子供の教育資金準備のための貯蓄型の保険です。満期になると保険金が受け取れます。万が一、親が死亡した場合はその後の保険料の支払は免除されますが、満期保険金は受け取れます。
比較的学費がかからない、10歳~12歳くらいまでに保険料の支払が出来るタイプのものもあります。

学資保険に入る前に知っておきたい4つのこと
1.万が一の場合にどう備えるか
学資保険は、万が一、親が死亡した場合、その後の保険料の支払は免除されますが、満期保険金は受け取れるので、もしもの備えとしては有効かと思います。
しかし、ここでよく検討頂きたいのは、万が一に備えるための選択肢は学資保険だけではないということです。
死亡リスクに備えるのであれば、学資保険以外にも生命保険で用意することも出来ます。
掛け捨ての生命保険であれば、保険料は安くて済みますが、満期保険金の受取りはないので、教育費の準備には使えないという点は注意が必要です。
2.家計が苦しくならないか考えておく必要がある
学資保険は、一度契約すると、期間中はずっと保険料を支払っていく必要があります。
もし途中で解約すると、戻ってくるお金は、それまで支払った保険料の合計額より少なくなり、損してしまいます。
ですので、急な出費が発生したり、家計が苦しくなったりしてどうしても解約しなければならない、という事態にならないように、支払っていけるだけの余力があるか、契約前にしっかり考えておく必要があります。
貯金であれば万が一の時引き出せるので、何とかなりますが、学資保険を契約するとそういった柔軟なお金の使い方が出来なくなるということは知っておいてください。
(逆に、貯金だと貯まらないからこれくらいの強制力がある方が貯められる、とも言えますが)
見積もりを取ってみて、支払っていける保険料でなければ、契約は考え直した方がいいでしょう。
3.返戻率と税金を合わせて考えておく
学資保険には返戻率というものがあります。
これは、支払った保険料に対して、受け取れる保険金がどれくらいの割合かを示しています。
例えば、返戻率5%であれば、支払ったお金が100万円だとすると、105万円受け取れるという計算になります。
もちろん、この返戻率が高い方がオトクです。
しかし、残念ながら昨今は低金利のため、あまりお得感は感じられないように思います。
それでも、例え少しでもお金が増えるならメリットがある、頑張って保険料を支払っていこうと思うかもしれません。
しかし、ここで一つ落とし穴があります。
税金です。
もし、受取人を子供にした場合、贈与税がかかり、仮に300万円受け取った場合、19万円の贈与税がかかります。
返戻率が5%くらいだったとしたら受け取れる金額は15万円くらいプラスになりますが、それより贈与税の方が高くなります。
しかし、受取人が契約者本人(親)の場合は贈与税ではなく、一時所得になりますので、この場合は、受け取った金額ではなく、プラスになった金額に税金がかかります。
しかも50万円の控除がありますので、15万円のプラスだった場合、税金はゼロということになります。
このように税金の額が違って来ますので、学資保険の場合は、受取人も契約者本人とすることが多いです。
返戻率だけでなく、税金がいくらかかってくるのかも注意しておくことが大切です。
4.人に頼ることも考えてみる
もし、大学進学まで資金準備が難しいと感じたら、両親からの援助や奨学金の利用を考えてみるのも一案です。
ただ、奨学金は、子供が将来借金を負うことになりますので、子供がある程度の年齢になったら相談してみるということも必要になってくるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
学資保険はメリットとデメリットを検討して、契約前によくよく考えてみることが大切です。
人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。
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