
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。
人生の節目で見直すことで強い家計を作る家計見直し相談を行っています。
さて、今日のテーマは「子供の受験で教育費が増大しているのに、今、住宅ローンを組んでも大丈夫?」です。
子供が高校2年生で、大学受験も控え、塾代など教育費が上がっているこのタイミングで住宅購入を考える家庭では、住宅ローンを組んでも大丈夫なのでしょうか?
教育費と住宅費、またこの年代になると、少しずつ老後資金も気になるところ。
家計のピンチをどう乗り切るのか、今日は解説していきたいと思います。
もくじ
【シュミレーション】夫婦と高校2年生の子供がいる家庭
夫(44歳):年収600万円
妻(43歳):年収240万円
子(17歳)
生活費:年300万円
学費 :年55万円
塾代 :年56万円
など
貯金はないが年金保険1,000万円×2あり
*夫の実家で同居のため、現在家賃なし

現状の家計で、住宅ローンを組むとどうなる?
現状の家計で住宅ローンを組むとなると、1つ大きな問題があります。
それは、諸費用と頭金が準備出来ていないこと。
頭金なしのフルローンで利用するとしても、諸費用は準備しておいた方がよいと思います。
諸費用まで借入れで賄うのはおすすめしません。
もし、可能であれば、せめて諸費用分くらいは準備出来るまで見合わせた方が賢明です。
諸費用の目安は、購入する住宅価格の10%ほどと考えておくとよいでしょう。
ただ、資金準備にあまり時間をかけすぎると、今度は返済期間に問題が生じます。
住宅ローンは出来れば老後生活に突入するまでには払い終えておいた方が安心です。
ですが、年齢を考えると、あまり悠長に構えすぎると老後生活に支障が出てくる可能性があります。
もう一つ懸念として、“支出を把握できていない”ことが考えられます。
現在住宅費がかかっていないこともあり、収支を見ると、貯金も十分可能なはずです。
しかし貯金ゼロということは、見えない支出があると考えられます。
ですので、支出をきちんと把握し、無駄な支出を洗い出すことで削るべきお金も見えてきます。
さて、もうひとつ困ったことに、ちょうど教育費もかかる時期ですので、貯金がしにくい時期と言えます。
そこで必要となるのが、教育費の見直しです。
子供のためには出来る限り教育費は削りたくないと考える親御さんも多いと思いますが、とはいえ、無駄なお金がないか、検討する余地はあります。
塾代にかけられる上限金額を決めてから塾を選ぶ、科目を絞る、夏期講習や冬期講習などは、本当に必要か子供とよく話し合ってから決めるなど工夫が必要です。
また、受験時には、受験代に加え、結果的に入学しなかった大学も入学金を支払わなければならない場合もあります。
早めに子供と話し合う、受験日程や費用をあらかじめ調べて対策を考えておくことが、余計な費用を抑えるポイントになってきます。
こちらの家庭の場合、無駄な支出を削るだけでも貯金は十分可能ではないかと思います。
ここまで準備が整ったら、次は返済可能額を計算します。
返済可能額とは、その名の通り「返せる金額」です。
毎月いくらまでであれば無理なく返済出来るのか、それぞれの家計やこれからの人生におけるイベント、それに伴う支出等を考慮して算出していくことになります。
ここで気を付けなければならないのは、現在の家計だけを見て“いける!”という判断をしない、ということです。
現在の家計と住宅ローン返済がスタートしてからの家計のシュミレーションを比較、さらに今後の家計がライフサイクルの変化と共にどう変化するのかを考慮していきます。
返済可能額と返済期間が分かれば住宅の予算を算出することが出来ます。
さて、これだけでは終わりません。
そう、老後資金の準備も考えなくてはなりません。
人生の三大資金と言われる「教育資金」「住宅資金」「老後資金」を一気に・・・はさすがに無理が生じそうです。
そこで、老後資金については、一旦後回しでもよいのではないかと思います。
子供が大学卒業して社会人になる時、夫婦はまだ50歳と49歳。
無理せず、教育費がかからなくなってからその分を老後資金の準備に回して65歳までコツコツ貯金を続けても十分時間はあります。

まとめ
いかがだったでしょうか。
特に教育費と住宅費は同時に必要となる家庭も多く、悩ましい問題でもあります。
ただ、教育費は支出のスケジュールが決まっていること、削りにくい支出であることから、住宅費でしっかり計画を立て、無理が生じないようにすることがポイントです。
人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。
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