
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。
人生の節目で見直すことで強い家計を作る家計見直し相談を行っています。
さて、今日のテーマは「住宅ローンの繰上げ返済とは?繰上げ返済はしないほうがいい?するべき?失敗しないコツ」です。
住宅ローンの繰り上げ返済には主に2つの方法があります。
どんな場合にどちらを選ぶべきなのでしょうか。
住宅ローンを賢く返済するために知っておきたい返済方法について今日は解説してきたいと思います。
もくじ
住宅ローンの繰り上げ返済は2パターン
住宅ローンの繰り上げ返済をした場合、元金の残金を前倒しで返済することとなります。
毎月の返済額には元金と利息の両方が含まれていますが、繰り上げ返済をする場合は、全て元金への返済となります。
ということは、そう、繰り上げ返済をすることで支払う利息が少なくなるということなのです。
支払利息は出来るだけ少なくしたい。
そのためにはまず、繰り上げ返済の2つの方法を知ることからスタートします。
- 返済期間短縮型
- 返済額軽減型
では、何が違うのでしょうか?
それぞれの特徴を見ていきたいと思います。
1.返済期間短縮型
返済期間短縮型は、繰り上げ返済することで返済期間が短くなります。
返済回数が減少するので、繰り上げ返済前より、返済は早く終わりますが、その反面、繰り上げ返済後も毎回の返済額は変わりません。
2.返済額軽減型
返済額軽減型は、繰り上げ返済することで毎回の返済額が少なくなります。
ですので、毎月の住宅ローンの返済額は軽くなりますが、その反面、返済期間は変わりません。
以上が、繰り上げ返済2パターンの違うです。
つまり、返済期間を減らすか、毎回の返済額を減らすかどちらかということなのです。

繰上げ返済の方法の違いで返済額の違いはあるの?
さて、ここで気になるのは、どちらの方が総額が少なくなるのか?ではないでしょうか。
先に結論をお伝えすると、この2つのパターンを比べた場合、支払う利息の合計額は返済期間短縮型の方が少なくなります。
では一体どれくらい違うのでしょうか?
ここで例を挙げてみます。
【例】
住宅ローン3,000万円
返済期間30年
金利年1%
繰り上げ返済額200万円(1年後)
比較
繰り上げ返済なし;合計支払利息:473万6,908円
返済期間短縮型 :合計支払利息:409万3,662円
返済額軽減型 :合計支払利息:443万2,083円
*繰り上げ返済する場合、時期が早いほど返済額が少なくて済みますので、上記例では1年後としました。
こうしてみると、「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」では「返済期間短縮型」の方が利息の支払額は33万8,421円少ないことが分かります。

繰上げ返済はしないほうがいい?するべき?失敗しないコツ
さて、繰り上げ返済はしない方がいい?するべき?
失敗しないコツは、家計の状況をしっかり見ておくことです。
本当に繰り上げ返済をしても家計は問題ないのか?それが重要なポイントとなります。
確かに、支払う利息は少ないに越したことはありません。
しかし、そのために家計が苦しくなってしまうのは避けたいところです。
万が一に備えてある程度お金を手元においておくことも必要です。
もう一つ、先ほど、返済期間短縮型の方が支払利息は少なくなるとお伝えしました。
だったら繰上げ返済をする場合は、返済期間短縮型の方がよさそうに見えます。
しかし、それも家計の状態を見て冷静に考えなくてはなりません。
若いうちは給与が低い、子供の教育費など今後出費がかさむ等の事情がある場合は、今の家計の状況に合わせて返済額軽減型を選ぶ方がよい場合もあります。
このように、家庭の状況をしっかり見ると、家庭ごとに繰上げ返済の選び方が見えてきます。
どちらのタイプを選択するにしろ、繰り上げ返済をする場合は、無理をしないことが重要です。
手元のお金がないと、万が一の場合、困ってしまいます。
繰上げ返済を考えたら、まずは一度家計を見て繰上げ返済しても問題ないか、シュミレーションしてみてください。
繰上げ返済は出来そうだけれど、今後の家計に余裕を持たせておきたいと思ったら、返済額軽減型を選ぶ方がよいのではないかと思います。
反対に、今後の家計に問題なさそうな場合や、このままでは住宅ローンの返済が老後にも食い込んでしまう場合は、返済期間短縮型を選ぶ方がよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
住宅ローンは大きな金額ですし、長期間返済していくものなので、賢くつきあっていくことが強い家計を作ることにもなります。
現在の家計だけでなく、将来の家計まで予測して返済計画を立てていくことが大切です。
人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。
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