
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。
人生の節目で見直すことで強い家計を作る家計見直し相談を行っています。
さて、今日のテーマは「どこの銀行も同じ?じゃない、貯金するならしっかり銀行を選ぶべき理由」です。
投資の経験がない場合、投資の知識がないまま投資を始めるのは得策ではありませんよね。
投資は怖い、何となくで始めるのはよくない。
もちろん、それは間違いではないと思います。
でも、貯金は何となくしている人、多いのではないでしょうか?
貯金はどこの銀行にするか、しっかり検討している人、案外少ないのではないでしょうか?
お金のことになると、ソンすることにばかり目がいくのですが、では、よりトクするような行動はしていますか?
今日は、貯金のしかたにこだわって、よりオトクにお金を貯める方法についてお話したいと思います。
もくじ
貯金はノーリスク?実は見落としがちな貯金のリスクとは?
当たり前ですが、貯金額は使わなければ減ることはありません。
ずーっと放置していても、何年経っても同じ額です。
対して投資は、最悪の場合、放置していても減っている可能性があります。
もちろん、増えている可能性もありますが、それも不確かです。
だったら、貯金でコツコツ貯めておいたらノーリスクで安心ではないか。
・・・と思ったら、実は必ずしもそうではない。
貯金がノーリスクといえるのは、自分の持っているお金の金額が変わらないことに対するリスクです。
しかし、貯金の額は変わらなくても、“価値”が将来変わる可能性があります。
ここに貯金のリスクがあります。
例えば、昔は100円で買えたアイスが、今は120円くらいになっています。
つまり、昔の100円と今の100円は同じ価値ではないのです。
1つのアイスを購入するのに、100円から120円に値上がりしたということは、お金の価値が20円分下がったということです。
同じお金でも、将来はその価値が下がっている可能性があるのです。
現在100万円貯金があり、何十年後まで使わずもっていたとします。
もちろん、貯金額は今も何十年後も同じ100万円です。
しかし、現在と将来、100万円で買えるものが同じとは限らないのです。
これが貯金のリスクといえます。
では、どれくらいお金の価値が変化しているのかというと、実は過去のデータを見ても、正直大きくは変わっていません。しかし、じわじわと目減りはしているのです。
なので、特に今焦る必要はありませんが、しかし、今後どうなるか分からないということは知っておいた方がよさそうです。

貯金のしかたにこだわる
さて、ここからは貯金のしかたにこだわる、ということについてお話したいと思います。
お金は貯金で堅実に貯めていく場合でも、ただただ、銀行にお金を預けるだけでなく、預け方にこだわってみてはいかがでしょうか?
つまり、どの銀行にどんな形で預けるかしっかり選ぶ、ということです。
大きく分けると普通預金と定期預金がありますが、定期預金の方が金利は高い。
さらに、定期預金も、銀行ごとに金利が違っているので、どの銀行に預けるかは重要なポイントです。
大手の銀行の方が安心出来るような気がしますが、そんな気持ちとは裏腹に、概して中小の金融機関や、ネット銀行の方が金利は高めに設定されています。
例えば代表的な銀行の定期預金金利の比較は以下の通りです。(2021年2月現在)

こうしてみると、銀行ごとに金利に大きな差があることが分かります。
比較すると、大手銀行の金利が特に低いことが明らかです。
期間、金額によって、適用される金利も異なるので、自身が預け入れたい条件によって、どの銀行が一番有利なのか、事前に確認してみるとよいでしょう。
税金はとりあえず考えず、計算してみると・・・
例えば100万円を3年間預けるとすると、一番金利が低いみずほ銀行等(0.002%)では60円増え、高いオリックス銀行(0.22%)では6,618円増えます。
比較すると6,558円もの差があります。100倍以上!
すぐに使わないお金や、将来のために貯めておくお金であれば、少しでも金利の高い銀行で定期預金を利用してみてはいかがでしょうか?

おススメの貯金のしかた
さて、ここからは定期預金を利用するコツについて解説したいと思います。
1.単利型と複利型なら複利型の方が有利
定期預金には単利型と複利型があります。
どちらかというと、複利型の方が有利です。
単利とは、元本に対して利子がつくものです。
例えば、100万円を年利1%で3年運用する場合、合計3万円の金利がつきます。
一方複利とは、途中で支払われていく利子も元本に含めて、利子を計算していきます。
100万円年利1%3年運用する場合、
101→101×1.01=102.01→102.01×1.01=103.0301という計算になります。
単利と複利では301円の差が生まれます。
短期間の定期預金に単利型が多く、期間が長いものは複利型となっている場合が多いです。
同じ定期預金でも、期間によって単利型、複利型に分かれているものもあります。
2.短期と長期であれば、低金利時代の今は短期の方がベター
定期預金には固定金利型と変更金利型がありますが、固定金利型の場合、契約時の金利が満期まで適用されます。そのため、低金利の時に契約してしまうと、将来金利が上がったとしてもその恩恵を受けられず、低金利のままとなります。
ですので、短期を選び、今後金利が上がった時に有利な定期預金を利用できる状態にしておいた方がベターではないかと思います。
しかし、前述のとおり、短期では単利型となってしまう場合もありますので、注意が必要です。
3.300万円未満と300万円以上で金利が変わる場合がある。ただし流動性を犠牲にしてはならない
いわゆる、「スーパー定期」「スーパー定期300」というもので、300万円未満と300万円以上で金利が異なります。
もちろん、300万円以上の方が金利はいいのですが、かといって、お金の流動性を犠牲にするのは得策ではありません。つまり、無理して定期預金に預けてしまったがために、今使える現金が手元に十分残っていなければ、結局途中解約する羽目になり、かえって損してしまうこともあります。
いくら金利が有利といっても、無理のない範囲で契約することが重要です。
また、最近では金利に差がない銀行も多く見られますので、金利は事前確認が必要です。
4.満期はずらす
もし、複数の定期預金を利用するのであれば満期は、ずらす方がベターです。
全て同じときに満期にしてしまうと、金利が一定期間に集中して影響を受けてしまいます。
有利なときだといいのですが、必ずしもそうとは限りません。
また、人生の中で、まとまったお金が必要なタイミングも出てくると思いますが、満期が揃ってしまっていては、上手いタイミングで満期を迎えられるか分かりません。
ですので、複数の定期預金を利用する場合は期間を分散することを考えてみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
定期預金も実は銀行によって大きな差があり、利用のしかたにもコツがあります。
お金は上手に貯めて、いざというときにも安心して備えられるようにしたいものです。
もし、定期預金の組み方に困った場合は、お金のプロ、ファイナンシャル・プランナーがアドバイスいたしますので、お気軽にご相談ください。
人生は人それぞれであるように、家計もそれぞれです。
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