
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの箭吹雅代です。
人生の節目で見直すことで強い家計を作る家計見直し相談を行っています。
さて、今日のテーマは「これからシングルマザーになる人へ、子供の教育資金準備についての不安を安心に変える方法」です。
夫婦二人の場合、お財布も2つあるので、家計面でも心強いですが、シングルマザーになると1人で2人分(もしくはそれ以上)の生活を支えていかなければならなくなります。
これからの生活だけでなく、将来の子供の教育資金の準備にも不安を感じていませんか?
今日は、シングルマザーになる方へ、教育資金の準備についての不安を安心に変える方法を解説していきたいと思います。
もくじ
子供の教育資金はいくら準備すれば安心?
教育資金の準備をするにあたって、まずは教育資金が一体いくらかかるのかを把握しておきたいと思います。
文部科学省の、「子供の学習費調査」(平成30年度)では、幼稚園から高等学校までの教育費を、日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査」では、大学での教育費を知ることができます。これらをまとめると、以下の表のようになります。

教育費が最も多く必要となるのは、大学進学時です。
費用を考えると、出来れば国公立に進学してほしいところですが、現状、進学する学生の7~8割は私立に進学しています。
そのことからも、教育資金を準備する際には、私立への進学を想定しておいた方が現実的と言えます。

子供の教育資金の貯め方
上表からも分かるように、教育資金が最も必要になるのは、大学進学時です。
大学進学時、つまり子供が18歳になるころには、ある程度まとまった資金を準備しておく必要があります。
後述しますが、もし大学進学に必要な資金を準備出来なかった場合、奨学金の利用も考えていきます。
しかし、この奨学金、支給開始が大学入学後なので、受験にかかる費用や、入学時にかかる費用の支払いには間に合わないので、入学時に必要となる資金は貯金で準備しておかなければなりません。
では、大学入学までに、一体いくらくらい準備しておけばよいのでしょうか?
各家庭の家計の状況によりますが、最低でも200万円、出来れば400万円ほど準備しておくのがおすすめです。
ここで、200万円を貯めるのにおすすめの方法があります。
それは、児童手当を全て貯金することです。
児童手当を全て貯金すると約200万円貯まります。
プラスで貯める場合は、子供にあまりお金がかからない時期にがんばって貯めるのがおすすめです。
小学校低学年くらいまでは、まだそこまでお金がかかりませんので、この時期がチャンスと言えます。
反対に小学校高学年以上になってくると、塾通いが始まったり、部活動に入ったり、またこのころになると、子供同士で出かけたりするようになり、お小遣いも必要となってくるでしょう。
教育費がかさむ時期を無理せず乗り切るコツは、出来る限り早く準備を始めることだと言えそうです。
教育資金準備の不安を安心に変えるために知っておきたい奨学金のこと
家庭によって事情はさまざまです。特にひとり親世帯では、家計を支えるのが1人となりますので、貯金が難しいこともあると思います。
ですので、目標額を準備出来なかったときの対策についても知っておくとよいのではないでしょうか。
つまり、奨学金です。奨学金は、子供が背負う借金だから、出来るだけ利用は控えたいところではあります。
ここからは奨学金について解説していきます。
借金を子供に負わせることにためらう気持ちを持っているという方には特に知っておいてほしいです。
奨学金には様々なものがありますが、ここでは例として国の奨学金について解説していきたいと思います。
国の奨学金は、「日本学生支援機構」という独立行政法人が担っています。
この奨学金制度には、「給付型」と「貸与型」という2つのタイプがあります。
簡単に言うと、返済が不要のもらえる奨学金が「給付型」、返済が必要な奨学金が「貸与型」です。
さらに貸与型には、利息を支払わなくてよい「第一種奨学金」と利息の支払いが必要な「第二種奨学金」があります。
2020年度から制度が代わり、給付型奨学金が利用しやすくなりましたし、学費の減免制度も始まっています。
利用するには条件をクリアしていることが必要ではありますが、以前より利用しやすくなっているので、申込みしてみてはいかがでしょうか。
給付型奨学金については関連記事もチェックしてみてください。
→子供の大学進学費用が不安?知っておきたいのは奨学金と減免制度のこと
給付型の奨学金と学費減免制度は子供への負担も心配する必要がないので、早めに動いてとりあえず申込みだけでもしておくのがおすすめ。
というのも、奨学金は辞退してもキャンセル料などはかからないので、進学先が決まっていなくても、とりあえず申込みしておき、機会を逃さないことの方が大事です。
もし、給付型諸学金だけでは必要額が不足する場合、貸与型奨学金との併給も可能です。
ただ、気を付けておきたいのは、給付型奨学金を利用した場合、必ずしも第一種奨学金が利用出来るわけではないので、その場合は、第二種奨学金を利用することとなります。
貸与型奨学金を利用する場合、返済のことも考えておく必要があります。
第二種奨学金の場合、金利がどれくらいなのかが気になるところですが、日本学生支援機構の奨学金に関しては、金利の上限が3%と決まっています。
そして、在学中には金利が発生しません。
ただ、金利が決まるのは、借り終わった時なので、例えば4年間借りる場合は卒業まで正確な金利は分かりません。
参考に、現在の金利を見ると、1%にも及ばないほどの利率なので、利息の支払いについてはあまり心配しすぎなくてもよいのではないでしょうか。
参考に金利の表を添付します。
→こちら
とはいえ、4年間借りるとそれなりに大きな額を返していくこととなります。例えば金利0.5%だとしても、4年間毎月5万円借りた場合は、月々13,874円を15年返済することになります。
このお金は、社会人になった子供が返済していくこととなりますので、まずは子供と話し合い、親子で納得した上で利用するようにしてください。

まとめ
いかがだったでしょうか。
お金のことを考えると、漠然と不安が襲って来ます。しかし、実はそれは、お金のことを知らないだけかもしれません。お金の安心を手に入れるために大事なこと、それは早めに準備に取り掛かることです。遅くなればなるほど、打てる手が限られてきてしまいます。まだ大丈夫、と考えず、今準備を始めてみてはいかがでしょうか。
家計はそれぞれの家庭によって違います。
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